通常のプリンタじゃない、ちょっと変なプリンタ群をご紹介。
いまさらP-touch
ブラザーから出てるP-touch、いわゆるラベルプリンタなんですが、
世間一般にはテプラもどき、として認識されています。
でもオリジナルはP-touchでして、よくできているんですよ。
P-touchは印刷部をラミネートテープでカバーして耐久性があるのがウリなんですが、
実はラミネートテープのほうに上下さかさまに印刷後、背景テープを貼り合わせています。
- 貼り付け後心おきなく爪でしごけるので、粘着力を高められる。
- はがし跡の色残りがない。
テプラの場合は熱転写インクとの相性上、背景印刷がベーステープの裏側にあるのでそこではがれやすい。
※旧TZテープ等、背景印刷がベーステープの裏側にあるテープもあり色残りします。
- 熱転写インクとの相性はラミネートテープのみなので、ベーステープにはいろいろな素材が使える。
- 厚みのある素材も使えるもんだから、RFIDチップを仕込んだベーステープまであった。
- でもテープが若干高価。
- 貼り合わせる関係上、ふちがギザギザなテープは無理。
| 3.5/6mm | 9mm | 12mm | 18mm | 24mm | 36mm |
通常 (倒立像) |
●●● ●○ ● ● |
●●● ●○ ○ ○ |
●●● ●● ○ ● |
●●○ ●○ ● ○ |
●○○ ●○ ● ○ |
●●○ ●● ● ● |
アイロン リフィル (正像) |
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●●○ ○○ ○ ● |
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HGテープ |
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○●○ ●● ● ● |
RFID24mmは全穴あきでテープ上部にでっぱり |
ちなみにテプラと構造が同じなノンラミネートなテープもあり、正像として転写されます。
アイロンテープも同じように正像出力になります。
TZeテープにはキーホールがあり、最近の機種では古いTZやMAXレタリテープは使えなくなってます。
電源は9Vで最大5W程度ですが、PT-18Rで内蔵電池を充電するには仕様にある9.5Vはだめで、
12Vで7W程度必要です。
Bepopラベルプリンタ CPM
P-touchの36mmなんかじゃちっちゃい!という困ったあなたのために、
MAXからカッティングプロッタで熱転写印刷もできる機種があります。
たぶんBrotherのOEMで、昔のごっついプリンターな構造をしてます。
10cm幅でUSB持っている機種一覧。
機種名 |
DPI | インタフェース | リボン 検知 | シート 残量 | 自由 カット | 写真 印刷 | 対応ソフト | JAN |
LC-100KC |
| USB | カットのみ | 〇 | | EX対応 | 4902870 644987 |
PM-100 |
203 | USB+セントロ | 印刷のみ | | × | EX対応 | 4902870 645007 |
CPM-100 | 203 | USB+セントロ | × | × | 〇 | × | BepopPCのみ | 4902870 666477 |
CPM-100H |
406 | USB+セントロ | × | × | 〇 | × | BepopPCのみ | 4902870 687823 |
CPM-100 II |
203 | USB | 〇 | × | 〇 | × | EX対応 | 4902870 735210 |
CPM-100H II |
400 | USB+LAN | 〇 | × | 〇 | × | EX対応 | 4902870 735227 |
CPM-100 III |
203 | USB | 〇 | 〇 | × | × | EX対応 | 4902870 779429 |
CPM-100H III |
400 | USB+LAN | 〇 | 〇 | 〇 | × | EX対応 | 4902870 779436 |
CPM-100SH |
600 | USB+LAN | 〇 | 〇 | 〇 | × | EX対応(Pro付) | 4902870 779443 |
PM-100W |
CPM-100 III のリネーム | EX付属 | 4902870 804213 |
CPM-100H4 |
CPM-100H III のリネーム | EX付属 | 4902870 804206 |
CPM-100SH2 |
CPM-100SH のリネーム | EX付属 | 4902870 804220 |
CPM-100H5 |
400 | USB+LAN | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | EX対応 | 4902870 823917 |
CPM-100SH3 |
600 | USB+LAN | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | EX対応 | 4902870 823924 |
ソフトはBepopPC→BepopPC Pro(別売)→BepopPC EX(ダウンロード可)の順に高機能です。
シート残量検知は×だと逆に末尾にNがないロールシートも使えますが、
中古機種は前後のごみ取りスポンジが劣化しており、
前はネジ2つですぐはずせますが後ろ側は分解後Eリングをはずし棒を引き抜く必要があり結構面倒です。
インクリボンのラベル裏には15693のRFIDチップ(Tag-it、32バイト)が内蔵されており、
リボン種類と残量を管理しています。やっぱりBrotherですね。
BepopPC EX シンボルファイル(.pcf)出力(2018-8-10)
イラレのファイルをカット枠に変換できるよう、Inkscapeのextensionを作成しました。
(はとの日バージョン)
SV-P25
熱溶融型の小型モバイルプリンタです。
USBは1284に準拠してない独自プロトコルですが、データは640x1008の画像を上から2列づつ、
1行目Y(640)、2行目Y(640)、1行目UV(640)、2行目UV(640)の順で合計1290240バイトを垂れ流しになります。
REX-WIFIUSB2をhackしてUSBデバイスサーバ化してつなげたらiphone等から印刷できてよさげですが、
ラミネート印刷時に2A以上喰って落ちてしまうんですよね。
生きている電池はなかなかないので困ったものです。
OKI ET-5670SR
カシオの楽一専用(S-PR-104BX)として安価に出回っているプリンタ
…とうとう普通のドットインパクトプリンタも特殊印刷機扱いか。
物としては5350SEが近いのですが起動時の制御コードがOKI Standardで、
Win10ではOKIのドライバはすべてESC/P想定になっちゃってるのでそのままではNG。
5650SU-Rのドライバをインストールした上で、
プリントサーバのプロパティからGPDファイルを探して編集し(C:\WINDOWS\system32\spool\DRIVERS\x64\1\OK565SRJ.GPD等)、
ESC/Pモードを指定します。
*Command: CmdStartDoc
{
*Order: DOC_SETUP.1
*Cmd: "<1B2FFE><1B>@<181B>t<011B>R<08>"
}
なお、OKIからドライバダウンロードしなくてもダミーのローカルプリンタ(LPT1:等)を手動追加→
Windows Updateから(数分)→OKIの5650SU-R(Microsoft)で作って
削除しておけばドライバが取り込まれるので、デバイスマネージャのドライバの更新で選択可能です。
とはいっても目的はヤマト便伝票を出したいだけなので共有かけた上で
net use lpt1 \\myname\myshare /persistent:yes
してあげればあとはAccessのVBAから直接制御コード出せます。