acer easyStore H340

次の自宅PCのケースを物色していましたが、横幅20cmでピアノブラック、と これの上に乗せたらあつらえたようにぴったりジャマイカ、 ということでお迎えしました。 電源内蔵なのがポイントです。 巨大なACアダプタならCPUをそっちに移動してしまえば見かけの本体なんていくらでも小さくなるんじゃないでしょうか。

Windows Home Serverとして使う

マニュアルの記述と違ったり(最初に電源入れるとLEDは青でなく紫)、 マニュアルの日本語が「話なっちUSBバックアップ」だったりしても気にしてはいけません。 ふつうにセットアップすると、あとはリモートデスクトップでAdministratorログインできます。

メインハードディスクは入れ替えても、 電源投入後1〜20秒間後ろのボタンを連打してメンテモードで起動し終わるまで数分待って、 ServerRecovery-DVDから再セットアップできます。 この時にオンボードの256MBのUSBフラッシュから起動しているはずですがデバイスマネージャには見えてませんね。

分解君

フロントパネルをはずすとマザーボードを引き出せます。 基板面からドライブベイまでは63mmですが、 引き出せるようにするには最大55mmにする必要があります。
ボード上の特殊コネクタとしてHDDのLED、アレイ部(システムファンとサーマルトランジスタとHDD電源制御)、VGA/Serial、LPCがあります。 JSTの2mmピッチコネクタ互換っぽいです。
電源はDELTAのGPS-200ABで、82x43x150のNLX/1U電源ですが、余分なコネクタは出ていません。

ケースとして使う

Intel DQ45EK/E8400に載せかえました。 フロントパネルの15,16,17ピンはFET受けしているので釣っておかないと微妙に発光します。 12cmファンはSFLEX800回転の吸気(排気だと20度高)に変更してマザーに接続、 CPU純正クーラと干渉しますがファンは上に移動させずにクーラ側の一部をニッパで除去しています。

Intel Maxtrix Storage Manager

簡単に性能測定しました。80GB HDDとかなので絶対スピードは参考程度に。 RAID5でも倉庫使用だと許容性能ですね。 WriteBackキャッシュはあまり効果ないようです。
CrystalDiskMark2.2 TestSize:100MB           (MB/s)
--------------------------------------------------
            WB    Sequential Random512K Random4K
           cache  Read Write Read Write Read Write
--------------------------------------------------
RAID1-2HDD  off   55.9 61.0  37.1 34.0  0.74 1.42
RAID1-2HDD  on    41.2 58.8  31.2 28.1  0.59 1.36
RAID1-deg   off   55.4 54.0  19.4 28.5  0.70 1.39  実質単純な1HDD
RAID1-deg   on    43.8 50.3  33.7 28.3  0.76 1.41
RAID5-3HDD  off   52.2 23.0  31.8 16.3  0.62 0.46
RAID5-3HDD  on   113.2 69.0  39.4  7.6  0.63 0.81  異常値?
RAID5-deg   off   33.0  2.27 21.2  1.47 0.50 0.15
RAID5-deg   on    40.1  2.50 19.2  1.27 0.60 0.34
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で、漢は黙ってワンボリューム、にするとインストール当初は2TB未満でも増設していくと超えるためgptによるUEFIブートが必要になります。

UEFI/vhdブート

BIOSでUEFIブートを有効にしてから2008R2のDVDで起動し、 修復→以前のイメージ→キャンセルして、コマンドプロンプトを選択します。
X:\>diskpart
DISKPART>list vol
DISKPART>select vol N
DISKPART>remove           必要なら複数回アンマウントします。
DISKPART>list disk
DISKPART>select disk N
DISKPART>clean            ディスクをまっさらにします。
DISKPART>convert gpt      gptディスクに変更します。
DISKPART>exit
X:\>exit
この後再起動して新規インストール、 「このディスクにはインストールできない」と警告されますが気にせず進めると、 EFIパーティション等が作成され、UEFIとしてインストールされます。
2TB超えのためにはここまででいいんですが、 Cドライブはvhdファイルのみ作成してここに新たにインストールします。 2008R2のDVDから起動し修復コマンドプロンプトを選択します。
X:\>diskpart
DISKPART>list vol
DISKPART>select vol N     Cドライブを選択
DISKPART>format fs=ntfs quick
DISKPART>create vdisk file=c:\2008r2.vhd maximum=10000   固定容量
DISKPART>select vdisk file=c:\2008r2.vhd
DISKPART>attach vdisk
DISKPART>exit
X:\>exit
このあと再起動とか選ばずにそのままウィンドウを閉じるとインストールが再開されるので、 作成したvhdのボリュームを選択して新規インストールすると、 UEFIの中のvhdファイルから2008R2が起動するようになります。 なお、vhdは可変容量で作成しても固定容量に変換されます。
HDD (GPT)
  Partition 0 : EFI 100MB   mountvol x: /s でマウント可能。
  Partition 1 : MSR 128MB   MicroSoft Reserved、色々な目的で使用される。
  Partition 2 : Dドライブ(NTFS)
    \2008r2.vhd (GPT、固定容量)
      Partition 0 : MSR 128MB
      Partition 1 : Cドライブ(起動OSパーティション)
    \pagefile.sys 自動的に物理ディスクに取られます。
    \System Volume Information
    \******.vhd 内側マシンの仮想ディスクやらiSCSI targetはここに。
以上、Windows7 x64でも同様です。
なお、起動中のOSからは自分のvhdファイルのリサイズはできないので、 2008R2のDVDで起動して修復コマンドプロンプトのdiskpartから select vdisk file=XXX、expand vdisk maximum=XXX で増やす必要があり、これには多少時間がかかります。